投資初心者は、書籍から概要を学べ。おすすめの投資本、四選。第三回入門「投資」講座
今回は、投資を始める前に読んでおきたい、初心者向けの投資本を四選、紹介したいと思います。
「何だ本を読むなら、こんなサイトいらないよ。」と怒られそうですが、それでも投資を始めるのであれば、最低限の知識は書籍などで勉強してから、始めたほうが良いと思います。
理由は、書籍を読む事によって、投資の概要を知る事ができるからです。
今はインターネットがありますから、調べたい事は、検索すれば、すぐに知る事ができます。
ただし、投資初心者の方は、何を知りたいのか、何から調べたら良いのかも分からない場合が多いでしょう?
書籍を読み、分からない用語があれば、そこでインターネットの出番です。
ご自身の大事な資産を投資していく訳ですから、まず概要は書籍でしっかりと理解し、部分はネットで調べながら、投資の知識を増やしていきましょう。
【budo-ka のおすすめ投資本、四選】
以下、紹介する書籍は、全て私自身が読み、参考になった書籍です。
1)積立王子の毎月5,000円からはじめる投資入門
「草食投資隊」ってご存知でしょうか?
コモンズ投信の会長、ひふみ投信の社長、そしてセゾン投信の社長である著者の中野晴啓氏の三名で結成された「長期投資」の普及を目的に結成されたグループ?です。
著者の中野社長は、セゾン投信の発足当初から、書籍や全国各地で開催するセミナーなどを通して、積立による長期投資の有効性を唱えてきました。
私も影響を受けた一人です。
中野社長の本は、どれも内容的には同じような内容が多いのですが、やはり長期投資における根幹的な考えが一貫されていると思います。
ソフトな外見とは裏腹に熱い男だと思います。
現在、中古本だとかなり安く買えますので、中野社長の本はご一読をおすすめします。
【参考記事】
↓中野社長の運営する「セゾン投信」の公式サイトはこちらから↓
2)投資信託にだまされるな!
新・投資信託にだまされるな! ---買うべき投信、買ってはいけない投信
- 作者: 竹川美奈子
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
- 発売日: 2014/05/23
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- この商品を含むブログ (3件) を見る
この書籍は、まず「投資信託にだまされるな!」のタイトルが斬新でしたね。
著者の竹川美奈子さんも、数多くの著書があり、投資界の第一人者と言えると思います。
内容的には、まずこういった投信は買うな!という事例を徹底して紹介してあります。
一例を挙げると、
実際、私もハイ・イールド債って、言葉の響きで何かグレードの高い債券かと思っていましたが、実は信用の低いジャンク債の事だと、後から知りました。
あと、三か月間だけ高利回りの定期預金とセット販売の投資信託は、いまだに銀行などで販売されていますね。
金利が0.50%とか高いのですが、年利ではなく三か月間だけだったりするので、実は大したことはないのですよね。
例えば、100万円預けた場合、年利だと5,000円なのですが、三か月だと5,000円を12で割ったものに、3を掛けるだけですから、1,250円となります。実質的な年利は、0.125%です。税引き後だと、250円引かれて、1,000円未満ですね。
またセットで販売される投資信託は、販売手数料がかかったり、信託報酬が高かったりするので注意が必要です。
中盤以降は、当時としては、おすすめの投資信託(ファンド)が紹介されています。
私も当時のファンドの購入時の参考としました。
ただし、ここ1~2年でインデックスファンドの信託報酬は、びっくりする位に下がりましたから、これから投信の購入や積立を始める場合は、注意が必要です。
竹川さんの書籍は、積立NISAやiDeCoを扱ったものもありますので、読んでみると良いと思います。
3)投資家が「お金」よりも大切にしていること
著者のひふみ投信の社長の藤野英人氏は、最初に紹介したセゾン投信社長の中野氏と共に、草食投資隊のメンバーです。
この本の見開き1ページ目は、「私はお金が大好きです」から始まります。
内容的には、投資の方法というよりも、投資についてやお金についての考え方ですね。特に日本人全体の投資やお金に関しての考え方を変えたいというのが、著者の希望なのだと思います。
おそらく影響を受けた方も多いのではないでしょうか。
ひふみ投信に関しては、以前は独立系投信の中堅どころといった感じでしたが、現在はひふみプラスの名でSBI証券や楽天証券などの証券会社や地銀などでも販売されています。
ここ数年の販売量の増加には、本当に驚きます。
ネット証券などの、販売金額や販売件数などは大体1位か2位ですし、積立の設定件数などでも大体1位か2位です。それだけ支持されているファンドという事なのでしょう。
カンブリア宮殿のテレビ出演の影響もあるのでしょうが、それに比例するだけのリターンを重ねてきたのも、大したものだと思いますね。
4)お金は寝かせて増やしなさい。
最後に紹介するのは、「梅屋敷商店街のランダム・ウォーカー」こと水瀬ケンイチ氏の著書です。
上記に紹介した三冊の書籍は、投信会社の社長だったりFPが書いたもので、言ってみれば「売る側」の書いた書籍ですが、この書籍のみ「買う側」の書いた書籍となります。
インデックス投資に関しては、著者自身15年の実績があり、積立投資に関しては、大先輩といった感じでしょうか。
ここ15年の間に、ITバブルがあり、ライブドアショックがあり、そして、あの数十年に一度と言われたリーマンショックも ありました。
ここ数年でも、チャイナショックやユーロ危機といった世界的な株価の暴落がありましたから、そこを乗り越えての体験談は、これから積立投資を始める方の参考になるのではないかと思います。
要は、相場の上下に左右されず、積立投資をいかに継続していくかが重要だという事ですね。
本著では、積立投資の出口戦略や年代に応じて投資比率を変えていく「リ・アロケーション」などについても触れています。
「リ・アロケーション」については、以下の参考記事をお読み下さい。
【投資を始める前に読んでおきたい投資本、四選のまとめ】
今回は、主に投資信託の積立に関しての書籍を紹介してみましたが、いかがだったでしょうか?
どれも初心者向きの投資本として著名なものですので、大抵の図書館には置いてあるのではないかと思います。
無ければ、同じ著者の書籍を借りてみると、良いと思います。
書籍を読む目的は、概要を掴む事です。何冊かの書籍を読むことで、まず概要を掴みましょう。
次回以降は、全三回にわたって、どこで投資を始めるか、証券会社の選び方を紹介してみたいと思います。
今回も最後までお読み頂きありがとうございました。
2018年3月16日 .budo-ka.記
↓入門「投資」講座のまとめページです↓
キャピタルゲインかインカムゲインか、あなたの投資の目的は?第二回 入門「投資」講座
第一回の入門投資講座、「投資の種類を仕組みを勉強しよう。」では、株式投資、投資信託、ETFなどの投資の種類について簡潔に説明してみました。
今回の第二回では、あなたなりの投資戦略を考えてみたいと思います。
あなたは、「投資」をする事によって、どのような成果を期待しますか?
また、どのような目的で投資を行うのでしょう?
単純にお金持ちになりたいという方もいるでしょうし、何年後までにいくらほしいといった、具体的な目的のある方もいらっしゃると思います。
今回は、そういった各自の目的に応じた投資法を考えてみましょう。
【売却益(キャピタルゲイン)と配当益(インカムゲイン)】
いきなりの投資用語に何だよ、それ?と思った方もいらっしゃるかもしれません。
投資経験のある方は、そんなの知ってるよという方ばかりだと思いますが、当ブログは全くの投資初心者を対象にしていますので、ご容赦下さい。
キャピタルゲインとは、保有している金融資産を売却する事によって得た利益(売却益)を指します。正式には、譲るという意味で譲渡益とも言います。
インカムゲインとは、何らかの金融資産を保有している事によって得られる権利と言って良いと思います。
配当によって得た利益の事を(配当益)と言い。昨今、話題の株主優待も配当益と言って良いでしょう。
不動産を保有していて、家賃収入を得ている場合も、インカムゲインです。
なぜ、キャピタルゲインやインカムゲインの話をしたかと申しますと、売却益を目的に投資を行うのと配当益を目的に投資を行うのでは、かなり投資法が異なってくるからです。
例えば、株式投資で売却益を目的とするなら、安く買って高く売るのが目的となりますから、比較的値動きの大きい銘柄を選んだほうが良いでしょう。
逆に配当益を目的とするなら、あまり頻繁な値動きをされると、感情的に不安になりますから、値動きが小さく株価の安定した銘柄を選んだほうが良いでしょう。
このように同じ株式投資でも、インカムゲインを目的とするのか、キャピタルゲインを目的とするかで、対象となる銘柄は、ずいぶんと変ってくるのです。
投資をしていく上で、「感情」のコントロールは、非常に重要な要素ですが、感情(不安)に関しては、機会を改めて説明します。
【短期的な利益を求めるか、長期的に資産を増やしていくか】
次に短期的か長期的かを考えてみましょう。
〇短期的な収益を求める
短期的に利益を上げるとなれば、売却益を目的とした株式投資やFXという事になると思います。
ただし、短期的に利益を上がるためには、かなりの専門的な知識が必要となりますし、それなりの投資資金(軍資金)も必要です。
また、投資には経験といったものが、絶対に必要です。
上げ相場があれば、必ず下落する時があります。その下落にも程度の差があり、毎回同じ対処法では対処しきれない事もあります。
短期に利益を得るのであれば、経験と知識といったものが、必ず必要だという事は覚えていて頂きたいと思います。
〇長期的な資産の形成
続いて長期的な資産の形成について、考えてみましょう。
長期的な資産の形成には、やはり投資信託の積立が一番向いているように思います。
こちらの場合は、少しずつ資産を増やしていくといった感じですね。
↓投資信託の積立に関して詳しくは、下記記事をお読み下さい。
また、株式やETFで高配当な銘柄を少しづつ買い足していく事で、将来的に安定した配当金を得るという方法もありますし、不動産を所有して家賃収益を得ていくという方法もあります。
つみたてNISAやiDeCoなど、長期間投資を行う事で非課税優遇を得られる制度も充実してきました。
ただし、投資信託による長期投資は、今後も投資したファンドが成長をし続けるという前提があっての話です。
ですので、積立投資の場合は、投資する銘柄選びが非常に重要になります。
その上で、自分の目的とする成果を得るまで、絶対に投資をやめないという強い意志が必要となります。
短期的な収益を求めるの項目でも書きましたが、投資を続けていくと、必ず相場が下落する局面があります。
上げ相場でのちょっとした下落であれば、大抵はすぐに上昇に転じますが、上げ相場が長く続けば続くほど、急落や暴落といったリスクも同時に抱える事になります。
そして、その急落や暴落を機に、長期的な下落が継続していく場合もあります。
資産(元本)が10%減り、20%減りといった場面もあるでしょう。
そういった際に、投資をやめてしまう方が多いのですが、積立投資の場合は、そこを乗り越え、再び上昇局面まで我慢できるかが、鍵となります。
【CHECK POINT】
ちなみに、短期的な売却益を狙った投資では、下落時に投資元本を増やしていくと、含み損が膨らんでいき、大損する場合もあります。
投資目的に応じた投資戦略が必要です。
【大まかな投資戦略を立てた上で、投資をしましょう】
前回で「投資の種類」を今回で大まかな「投資戦略」を紹介してみましたが、いかがだったでしょうか?
投資を始めるにあたって、何に投資し、どのような成果を求めるのかは、非常に重要です。
その上で、自分の投資戦略に基づいた知識を勉強していきましょう。
あれもこれもと勉強していては、時間が足りません。
周りがやっているからとか、何に投資して儲かったという話を聞いて投資を始めても、各投資法や投資戦略によって、投資のやり方が違ってくるので注意が必要です。
次回は、投資初心者向けの投資本を紹介したいと思います。書籍を読んで、投資の概要を身に付けましょう。
2018年3月6日 .budo-ka.記
【第三回 入門「投資」講座】投資の概要を知る。
↓入門「投資」講座のまとめページです↓
投資初心者は、投資の「種類」と「仕組み」から勉強しよう。 第一回 入門「投資」講座
投資に興味はあるけど、何から勉強したらよいのか分からないという方も多いのではないでしょうか?
私自身も当初はまったくの投資初心者でしたし、周りで投資をやっている方もいなかったので、ほぼ独学で試行錯誤しながら、投資を学んできました。
当、入門「投資」講座は、そんな「投資」初心者の方のための入門講座です。
第一回は、投資の種類について勉強してみましょう。
【目次】
【まず投資の種類と仕組みを勉強しよう】
「投資」を言うと、まずどんな言葉が頭に浮かびますか?
株式投資?
不動産?
FX?
最近では、ビットコインを中心とした仮想通貨(暗号通貨)も有名ですね。
「投資」とは、資金を投じると書きますが、資金を投じる事によって利益を得る。もしくは、収益の増加を見込んで、資金を投じる事を言います。
投資というと、何もかも同じ扱いをされる事も多いのですが、実際には数多くの種類があり、その特徴も様々です。
私が行っている投資は、株式投資、投資信託、ETFですので、今回は、その三種類を中心に各投資法の概要を見てみましょう。
◆ 株式投資の特徴と仕組みは?
投資と言えば、「株式」という位に有名ですよね。
株式投資の仕組みを簡単に紹介すると、各事業者が会社の設備を新しくしたり、人材を増やしたりといった、会社の収益を増加するための費用を集めるために、株式を発行し、出資者を募ります。
出資者は資金を投下するかわりに、その会社の株主となり、利益が上がった場合は、利益の配分(配当益)を得たり、株価が上がった場合は、株式を他人に譲る事で(売却益)を得る事ができます。
最近では、配当金だけでなく、株主優待を目的に投資を始める方も多いようですね。
基本的に証券取引所で譲渡売買され、証券会社を通じて取引する事になります。
◆ 投資信託(ファンド)の特徴と仕組みは?
投資信託とは何ですか?との質問に、色々な株式や債券を詰め合わせた「幕ノ内弁当」と紹介している書籍をよく見かけます。
上手いこと言うなぁと思いますね。
昔から「卵は一つの籠(かご)に盛るな」との投資の格言がありますが、投資を行う際に一つの資産だけに多大な投資を行うのではなく、幾つかに分散させて行いなさいという事です。
一つの籠に、多くの卵を載せてしまうと、籠を落としてしまった時に、全ての卵が割れてしまいます。これを幾つかの籠に分けておけば、一つの籠が落ちても、他の籠は大丈夫だという事ですね。
これを具現化した物が「投資信託」という事になります。
株式の場合は、基本的に単一の銘柄でのみ取引が行われますが、投資信託の場合は、一つの商品の中に少しずつ色々な銘柄を保有している事になります。
その内の一つの株式が何らかの原因により、急激に下落した場合でも、他の銘柄がそれを支える事で、投資信託全体での急激な下落を防ぐ事ができます。
〇 投資信託の種類
投信には様々な種類があり、有名なものでは日経平均やTOPIXなどの日本の株式指数に連動したもの、米国株のNYダウやS&P500の指数に連動したもの、また米国とヨーロッパの株を中心にした先進国株式の指数に連動したものなどがあります。
また株式指数だけでなく、各国の債権や社債の指数に連動したものや、金や原油などのコモディティ(商品)の価格に連動したものもあります。
上記のような、指数に連動した運用を目的に構成された投資信託をインデックスファンドと言い、各指数の中からより利益を生み出す銘柄を選択して構成するアクティブファンドがあります。
投資信託は、証券会社を通じて購入する方法と、各独立系の運用会社から直接購入する方法があります。
↓投資信託について更に詳しく知りたい方は、下記ページをご覧下さい。
◆ ETF(上場投資信託)の特徴と仕組みは?
ETFは、一言で言えば、株式のように証券取引所に上場された投資信託(ファンド)の事を言います。
上場されているという事は、取引所での譲渡売買によって、株価と同じように、常時ETFの価格が変動します。
通常の公募型投資信託の場合は、投資信託に含まれている各株式などの価格が取引所が閉まった後に合算され、その日の基準価額(投資信託の価格)が決まりますので、基本的に一日に一度だけ価格が決まります。
それに対し、ETFの場合は、取引所が開いている間は、譲渡売買によって、一日の中で何度も流動的に価格が変わります。
ですので、一日の中で安い時に買って、高くなった時に売るといった売却益を目的としたディトレードも可能ですし、株式と同じように年に数回、分配金の配当もあります。
※ ETNやコモディティのETFなど、分配金の出ないETFもあります。
ETFは、基本的に各指数に連動したインデックスファンドですが(アクティブファンドは現時点ではないようです)、スマートベータと言って、高配当株やESGなどの特徴的な指数に連動したETFもあります。
ETFの購入方法は、株式と同じように証券取引所で譲渡売買され、証券会社を通じて取引します。
◆ その他の投資法
不動産投資
不動産(土地、建物など)の値上がり益や家賃収入を目的とした投資法。
現物所有だけではなく、出資者を募って、いくつもの不動産を購入または賃貸して運用するREIT(リート)という投資法もあります。
更にいくつかのREITを詰め合わせた投資信託やETFもあります。
FX
いわゆる、外国証拠金為替取引の事を言います。
異なる国の通貨を転換する際の差額による収益を目的に投資します。
コモディティ(商品)
金や銀、プラチナなどの貴金属や原油などのエネルギー、小麦やとうもろこしなどの農産物を投資対象としたものの総称。
現物を保有する事もありますし、コモディティを投資対象とした投資信託やETFもあります。
仮想通貨(暗号通貨)
国が発行した通貨ではなく、プログラミングにより発行され、銀行などの金融機関が取引を管理せず、ブロックチェーンという特殊な管理法により、取引が管理される。
日本では決済手段として認可されています。
現時点では、仮想通貨を扱った投資信託やETFは、ないようです。
【投資の種類と仕組みから勉強しよう。まとめ】
どの投資法も詳細に説明すると、各投資法で本が何冊も書けてしまいますから、今回はあくまで概要のみ紹介してみましたが、いかがだったでしょうか?
興味を持った投資法があれば、まずは書籍などで勉強してみる事をおすすめします。
当サイトでは、株式投資、投資信託、ETFに絞った内容を、今後紹介していきます。
2018年2月23日 .budo-ka.記
↓第二回の講座では、投資の目的について述べています。
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