株価や投資信託が急落!下落時の心構えと対処法。失敗を糧に投資に対する耐性を身に付けろ!
【株価や投資信託の下落時にどうするのか】
昨年(2017年)は、適温相場と言われたように、株式を中心にNYダウは史上最高値を更新し、日経平均株価も20何年ぶりの上げ幅を記録したりしていましたね。
それと比べると、今年(2018年)は、年始こそ良かったものの、2月~3月と米国金利の上昇を機に世界的に株価や債券の価格が下落しましたし、現在(6月)も米中や米欧の貿易摩擦を要因に、アジアや新興国の株価などが下落しています。
↑ この後、2018年の10月頃から、本年二度目の調整時期に入っています。更に12月に入り、FRBが金利を引き上げた事により、米国株が急落しています。
そして景気に敏感な国内株式も軒並み下落していますし、新興国も6月頃から下落傾向が続いています。
今年から「つみたてNISA」を始めた方も、おいおいと思っている方が多いかもしれません。
今回は、下落時の心構えについてお話したいと思います。
【目次】
【株価が下った理由や原因を知る事が第一】
投資関係の書籍やサイトを読むと、下落時にどういった対応をするのかといった事も書いてあると思います。
下落しても、積立をやめずに、とにかく我慢しろと書いてあるものもありますし、25日移動平均線を下回ったら売却しろと書いてある本もあります。
それらを鵜呑みにして対応してみても、「あ~売らなければ良かった」という事もあるでしょうし、「あそこで損切りしておけば良かった」と思う事もあると思います。
結局、結果というものは、後からしか分からないものですし、各投資法によって対応も違ってくるので、失敗を繰り返しながら、自分なりの対応を身に付けていくしかないのでしょうね。
私の場合は、まず株価が下がった時は、その理由と原因を探ります。何が要因で下がったのか、その理由や仕組みが分かれば、どうするべきか先が見えてくると思います。
↓株価が下がる要因については、下記記事をご参考下さい。
【下落相場の対応は、投資の種類によって異なる】
私が現在、投資しているのは、投資信託の積立や買付、株式、そしてETFですので、各投資法ごとに私なりの対応をご紹介します。
〇投資信託の下落時は?
投資信託の積立という事は、つみたてNISAなどのドルコスト平均法を用いたものですね。毎月いくらとか、SBI証券などの場合は、毎日積立にも対応しているようです。
ドルコスト平均法の場合は、下落時に積み立てを続ける事で、平均取得単価が下がります。
この平均取得単価と、相場が上がった時の基準価額の差額が利益になるので、基本的には下落時でも、そのまま積立を続けていくのがベストだとは思います。
(1)各ファンドのリスクと特性を知る。
ただし、ただ単に下落を見過ごしていくという訳ではなくて、下落時にそのファンドのリスク(値動きの大きさ)がどの程度なのか、どの程度の耐性があるのかなどの特性を捉えておいたほうが良いと思います。
やはり先進国と比べれば、新興国のファンドはリスク(値動き)も激しいですし、下落した要因が改善されてから、上昇に転じるまでに時間がかかる事も多いです。
またテーマ型やある特定の地域のみに投資したファンドは、その分野や地域に致命的な要因が起きた場合は、短期的には回復が見込めない場合もあります。(結果、繰上償還される場合もあります)
日本株においても、昨年は海外の機関投資家が割安な中小型株を随分と買っていたようで、爆発的なリターンをあげていた中小型株ファンドもありましたが、今後も昨年と同様のパフォーマンスをあげられるかどうかは、何とも言えないところがあります。
↑ その後の2018年12月時点では、私の保有している日本の中小型株ファンドも壊滅的です(-"-)
(2)ポートフォリオの見直し
上記のようなファンドを大きな比率で保有していた場合は、状況によっては長期にわたって含み損を抱える事にもなりかねませんから、下落を機にポートフォリオの比率を少し考えてみたほうが良いかもしれません。
↓ポートフォリオに関しては、下記記事をご参考下さい。
(3)一番重要なのは、ファンドの銘柄選び
投資信託の場合は、結局はファンドの銘柄選びと、どのファンドをどれくらいの比率で保有するのかがもっとも重要だという事になりますね。
暴落や急落を機会に、そのファンドが今後も成長していく可能性があるのか、いま一度考えてみると良いと思います。
↓ファンドの選び方は、下記記事をご参考下さい。↓
〇株式の下落時
株式の下落には、外部的な要因と内部的な要因とがあります。
外部的な要因とは、前回の「株価や投資信託が下がる理由と原因。」で説明したように、何らかの投資に関わるリスクを要因として、下落する事です。
◆ 株価が下がる外部的な要因
具体的には、米国の株安が伝染して日本株が下がるとか、円高で輸出企業の株価が下がるとか、現在で言えば米中や米欧の貿易摩擦を原因としたものですね。
2018年12月現在の国内の株価の急落に関して言えば、やはり米国の株価急落が第一要因です。
そして、米国の株価が下がった要因としては、今後も米国の政策金利が上がっていく事、また世界経済の先行きの不透明感が挙げられると思います。
という事は、米国の株価が落ち着かないと、日本の株価も落ち着かないという事ですね。特に日本株というのは、米国の影響を受けやすい特性があります。
◆ 株価が下がる内部的な要因
内部的な要因の場合は、その株式を発行している企業そのものの業績が悪いとか、その企業の輸出先の国で為替や政治的な問題が発生しているなど、その企業個別の要因です。
外部的な要因の場合は、その原因が改善されれば、上昇に転じる期間も短くて済みますが、内部的な要因の場合は、その企業自体の問題が解決されなければ、株価が回復しないので注意が必要です。
特に一番やっかいなのは、外部的な要因に内部的な要因が隠れていた場合ですね。
外部的な要因で株価が下がっていると思っていたら、実は内部的な要因が原因で株価が下がっていて、外部的な要因が改善されて、同業種の他の銘柄が上がり始めても、その銘柄だけが下落を続けている場合です。
こういった銘柄を保有し続けると、所謂「塩漬け」になる事も多いです。
結局、株式の場合は情報戦だと思うんですよ。情報を先に得た者が、いち早く対処して利益を確定していく。
配当や優待を目的に株式を保有している方も多いと思いますが、内部的な要因で株価が下落している場合は、配当なし、優待なしという事もありえますので、内部的な要因で株価が急落する、あるいは下落が継続しているようであれば、売るにしろ、保有するにしろ早めの決断が必要だと思います。
脅すわけではありませんが、株式の個別銘柄の場合は、本当に価値が半分以下になる事もありますよ~( 一一)
◆ 株価の急落時にこそ、光る銘柄をリサーチ
脅した後なので、一つ明るい話題をするならば、株価の急落時や暴落時にこそ、光る銘柄というのもあります。
具体的には、ほぼ全面安の時にこそ、逆に株価が上がっていたり、他の銘柄と比べて下落率の低い銘柄という事です。
こういった銘柄は、普段は探そうと思っても、なかなか目に付きません。
しかし暴落時だからこそ、浮き上がって出てくるわけです。
こういう銘柄を見つけたら、なぜ株価が下がらないのか、この機会にリサーチしてみましょう。将来のお宝銘柄になるかもしれません。
〇 ETF(上場投資信託)の下落時
最後にETFの下落時についてですね。
◆ ETFとは?
ETF?と思った方も多いかもしれません。海外では主要な投資対象の一つですが、日本ではまだまだ認知度が低いようです。
ETFというのは、上場された投資信託の事で、一般の公募型の投資信託は、一日に一度だけ基準価額が決まりますが、ETFの場合は上場されているので、取引が行われる度に、基準価額が株価のように変わります。
最近は、海外で上場されているバンガードのVTとかVTIなどのETFを購入されている方も多いようですね。
私の場合は、国内ETFを主戦場としています。
◆ ETFや投資信託の買い足しは、下落時こそチャンス
ETFの場合も、投資信託の積立のように、毎月決まった日に買い足していけば、結果としては、そのETFの基準価額の平均値に近づいていくとは思いますが、株式と同じように日々刻刻と値段が変わっていくものなので、やはり下がった時に買い足しておきたいというのが実情だと思います。
つまり下落時が買い足しの好機という事になります。
◆ ETFの買い足しには時間の分散を
ただし、下がったからといって闇雲に買い足してしまうと、ある値で平均取得単価が固定されてしまい、更に下がった場合には、買い足してもなかなか取得単価が下がらない事もあるので注意が必要です。
ETFの場合は、投資信託の積立のように、積立を始める時期が早ければ早いほど良いという訳ではなく、まずそのETFをいくらで買うのかが重要になります。
具体的には、過去のチャートを見て、この価格まで下がったら買おうと計画を立てておくと良いでしょう。またETFの場合は、株価と同じように指値で注文ができるという事も特徴の一つです。
ETFの場合も株式と同じように1単元が10口や100口といったETFもありますが、1口から購入できるETFも数多くあります。
下がった場合も、一度に大量に買い足すのではなく、様子をみながら、少しずつ買い足していったほうが良いでしょう。時間の分散を活用しましょう。
私の場合は、下がっていくのを追いかけるというよりは、下がって上昇に転じた時に買い足す事が多いですね。
急落した時は、眺めています。どこまで下がるのかは分かりませんから( 一一)
それも一度に買い足してしまうのではなくて、更に下がる場合もありますから少量ずつです。そして更に下がったら、また上昇に転じた際に買い足していきます。
◆ ETFの分配金で個人年金を作る。
ETFの場合は、分配金が出るものも多いので、的確な取得単価を保ちつつ、少しづつ買い足していけば、保有している限りは生涯にわたって、配当を得る事もできるので、生涯年金として考えても良いかもしれません。
いずれにしても、ETFの場合もやはりポートフォリオ内の割合が重要になりますから、何をどれくらいの比率で保有していくのかが、もっとも重要だと言えるでしょう。
下がっているものだけ買い足していくと、無茶苦茶なポートフォリオになります。
↓ポートフォリオに関しては、以下の記事をご参考下さい。
〇 ウェルスナビの暴落時
当記事には、なぜか「ウェルスナビ 暴落」のキーワードで訪れる方も多いようなので、補足しておきます。
↓ウェルスナビについて詳しくは、下記記事をご覧下さい。↓
ウェルスナビは、ロボアドバイザー運用によるバランスファンドといって良いと思います。
ですので、リスク許容度にもよりますが、基本的には株式だけの投資信託よりは、守りに強いファンドと言えると思います。
ただ今回(2018年12月)、私も運用しているウェルナビのマイページを見てみましたが、ふむふむ、確かに下がってますね~。
まぁ、新興国は、6月位から下がっていましたし、米国株が急落した事で、日本株も下がりましたから、それは下がるでしょうね。
ただ米国債や金は株価とは正反対の動きをしますから、その分保っている感じですかね。
◆ 積立を続けている方は、そのまま積立を
私の場合は、あえて積立をせずに、ロボがどれくらいの運用をするのか試していますが、基本的には上記の投資信託の積立と同じように、積立を続けている方は、長期的な視野を持って、積立を続けるのがベストではないでしょうか?
ドルコスト平均法は、下落時の積立にこそ力を発揮するものだと思います。
株価の下落時に買い足してもらってこそ、上昇局面で利益が出ますから、ここが踏ん張り所かもしれませんね。
◆ リスク許容度の変更は、相場が落ち着いてから
ウェルスナビの特徴の一つに、運用途中でのリスク許容度の変更ができるサービスがあります。
これは、株式と債券の各資産の配分を変更できる機能で、一般的なバランスファンドには無い機能です。
今回(2018年12月)のような、急落局面になると、やはりリスクを落とした運用に切り替えたくなる方も多いと思います。
もちろん、それでも構いませんが、ここでリスク許容度を下げてしまうと、安値で株を売って、高値で債券などを買ってしまう事になりますから、変更するなら、株式の相場がある程度回復してからのほうが良いように思いますね。
私自身もウェルスナビが、どのようにして、この局面を乗り越えるのか興味がありますね( ̄ー ̄)
【株価や投資信託が暴落した時の心構え。まとめ】
今回は、株式や投資信託が下落した時の心構えとして、投資信託の積立、株式、そしてETFの下落時の私なりの対処法を紹介してみましたが、いかがでしたか?
私の場合は、現在は国内ETFが主戦場となっていますので、ETFに関しては、少し長くなってしまいましたね(^-^;
結論から言えば、共通しているのは、やはり銘柄選びと分散だと思います。分散に関しては、銘柄の分散と共に時間の分散ですね。
相場が好調な時よりも、下落した時のほうが学ぶ事は多いと思います。また下落や急落を幾度か経験していく事で、【投資に対する耐性】といったものも身に付いていきます。
皆さんも失敗を糧に自分なりの投資法を確立していって頂きたいと思います。
投資に関しては、すべてが自己責任となりますから、あくまで参考程度として考えて下さい。
今回も、最後までお読み頂きありがとうございました(^-^)
↓ 今回紹介した【 投資の種類】に関しては、以下の記事で詳細を説明しています。
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